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極彩色からソリッドまでトータル第3世代の派生型、エアマックスデラックス

1990年代後半に世界的なブームとなっていた野外音楽イベント「レイブ」にインスピレーションを得て、うねるようなサウンドや漲るエネルギーを色鮮やかなグラフィックで表現したエアマックスデラックス。オリジナルは1999年、フルレングスビジブルエアを初搭載したエアマックス97の系譜に連なる派生モデルとしてリリース。トータルマックス第3世代のソールユニットを受け継ぎ、グラフィカルなアッパーと組み合わせることでラインナップに加わったエアマックスシリーズの一つです。

fig.1 Nike Air Max Deluxe (1999)

1990年代末期は、メインストリームのエアマックスからトータル第3世代のエアマックス98*1やトータル第4世代のエアマックス98TL*2が登場したのを皮切りに、半球体を向かい合わせに配置したチューンドエア搭載のエアマックスプラスやエアチューンドマックスが新たな系譜を歩み始める等、シリーズの多様化が顕著に。一方、エアマックスとは対極にある衝撃吸収性と反撥性を兼ね備えたZOOM AIRのビジブル化(1999年)、NIKE AIRとは全く異なる思想を背景に開発されたNIKE SHOXなるクッショニングシステムの発表(2000年)等、ナイキテクノロジーが新たな勃興期を迎えていました。

fig.2 Nike Men’s Running 1998-2000

そんな群雄割拠の真っ只中に発売されたエアマックスデラックスは、レイブカルチャーの持つ求心力やそこに集う若者たちの混沌をアブストラクトなグラフィックでメッシュアッパーに表現することで独自のアイデンティティを確立したのでしょう。そのオリジナリティは約20年の歳月を経てもなお新鮮さを失わず、むしろ時代のトレンドが巡り巡って接近してきた感さえあります。今回はオリジナルカラーの復刻に加え、リフレクタープリントを施したブラック及びホワイトのソリッド仕様など計5型をピックアップしました。

*1 SPRING’98リリースのエアマックス98はトータル第3世代(97式)のソールユニットを継続使用することから本来「エアマックス97 II」と呼称するのが正しい

*2 FALL’98リリースのエアマックス98TLは97式のフルレングスビジブルエアを改良したトータル第4世代に該当、TLはトータルの意

NIKE AIR MAX DELUXE

エアマックス97が初搭載したフルレングスビジブルエアを受け継ぎ、アブストラクトな総柄プリントのアッパーにクリアカラーのTPUパーツを組み合わせたエアマックスデラックスの復刻版。モノトーンベースにブルーやオレンジを配色した1999年発売のオリジナルカラー。

NIKE AIR MAX DELUXE

エアマックス97が初搭載したフルレングスビジブルエアを受け継ぎ、アブストラクトな総柄プリントのアッパーにクリアカラーのTPUパーツを組み合わせたエアマックスデラックスの復刻版。ブルーやベージュに加えてメタリックなパープルを配色したオリジナルカラー。

NIKE AIR MAX DELUXE

エアマックス97が初搭載したフルレングスビジブルエアを受け継ぎ、アブストラクトな総柄プリントのアッパーにクリアカラーのTPUパーツを組み合わせたエアマックスデラックスの復刻版。黒地にマルチカラーのナイロンメッシュにカッパーブラウンのヒールパッドが映える。

NIKE AIR MAX DELUXE

エアマックス97が初搭載したフルレングスビジブルエアを受け継ぎ、アブストラクトな総柄プリントのアッパーにクリアカラーのTPUパーツを組み合わせたエアマックスデラックスの復刻版。白地に淡いグレーを配色したニューカラー。流線的なリフレクターがポイント。

NIKE AIR MAX DELUXE

エアマックス97が初搭載したフルレングスビジブルエアを受け継ぎ、アブストラクトな総柄プリントのアッパーにクリアカラーのTPUパーツを組み合わせたエアマックスデラックスの復刻版。黒地にカッパーブラウンを配色したニューカラー。流線的なリフレクターがポイント。

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岸 伸和

Nobukazu Kishi Exclusive


  1972年生まれ、神奈川県出身。雑誌『Boon』(祥伝社) にてライターとして活動を開始。90年代のスニーカー全盛期には同誌のスニーカー特集や別冊の多くを担当、以降ライフワークの一環としてスニーカーを嗜んでいる。近年はアパレルブランドのカタログやWEBコンテンツの制作ほか、ブランドやクリエイターの活動をアーカイブした書籍を手掛ける。

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UNDEFEATED / アンディフィーテッド

Web:http://undefeated.jp/

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