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NOW & ZEN 25. エアマックス90の多様性を物語る2003年式のエポックメイキング “パイソン”が復活及び新色リリース

2020年に生誕30周年を迎えるエアマックス90より発売された、スネークスキンのエンボス加工を施した2つのリミテッドエディション。白無地のベースレイヤーにダークグレーのエンボスレザーと漆黒のスエードを配合したパイソンは’03年オリジナル発売の復刻版で、かたや黒無地に青々としたエンボスレザーのグリーンパイソンはオリジナルのパイソンに敬意を表し考案されたニューカラーだと云う。

今を遡ること16年前、エアマックス90のパイソン仕様がリリースされた’03年と言えば、折しもナイキとストリートカルチャーの蜜月が最も深まりを見せた時代である。米国ナイキの副社長だったマーク・パーカー(現CEO)と同社デザイナーのティンカー・ハットフィールド(現職)が藤原ヒロシと共に参画したスペシャルプロジェクト「HTM」はその最たる現象として(ナイキジャパン企画のモノトーンコレクションは’01年)、他にもグラフィティライターやミュージシャンなど非アスリート系人脈との交流然り、Stüssyやatmosをパートナーに展開したコラボ企画もまた然り。ナイキスケートボーディングの発足に伴い、Supremeモデルを含むダンクSBが販売を開始したのも直前の’02年のこと。こうしてストリートカルチャーに根差したイベントの開催やプロダクトの開発を通して、ナイキらしい自由闊達なクリエイティビティが育まれたのは間違いない。

fig.01 Nike’s Epochmaking circa 2003

一方、スネークスキンを模したパイソンがフィーチャーされた事情については、やはりストリートファッションに対するナイキの意識の高さが窺える。当時はパイソンに限らず、レオパードやゼブラといったアニマル柄のアパレルやスニーカーが人気を博し、前出・HTMのエアフォース1″クロコダイル”はその希少性も加味され、プレミア市場の頂点を極めたほど。そもそもスニーカーとアニマルスキンの繋がりは古く、’80年代のヒップホップカルチャーの影響下にあったキックスがその起源だろう。なかでも1987年製のエアパイソンとデルタフォースACスネークは圧巻。同時期にプーマが手掛けたビーストやスリップストリームも含めて貴重な歴史遺産だ。これらヴィンテージのキックスカルチャーにも通底するアニマルスキンへの本能的な憧れが伝統的に受け継がれ、’03年発売当時のエアマックス90のパイソンが大いに支持されたのも頷ける。ちなみに前出のStüssyが初めてコラボしたダンクハイもスネークスキンとオストリッチの型押しレザー仕様(’01年)、往時のアニマルスキンへの熱狂ぶりを証明するエピソードである。

fig.02 HTM Air Force 1 Low Crocodile (2002)

fig.03 Roots of Animal Skin Sneakers: Air Python & Delta Force AC Snake (1987)

fig.04 Nike Dunk Hi Plus B Stüssy Ostrich / Snake (2001)

最後に、なぜエアマックス90がパイソンのベースに選ばれたのかーー個人的な見解ながら、いくつか理由を挙げておきたい。まずエアマックス90には’80年代のレトロなランニングシューズの趣きと’90年代の先進的なディテールという2つの要素が混在し、それを融合したことで様々なアレンジを受け入れる土壌が出来上がったのでは。パイソンの場合もスネークスキンのエンボス加工を施したオーバーレイと同系色で色分けされたTPUパーツがデザインの調和を図っている。次にエアマックス90にとって’03年は飛躍の年だったこと。エアマックス90はこの頃、パイソン以外にもオリジナルカラーのインフラレッドなど数多くのバリエーションを展開。そもそもオリジナルがデビューした’90年当時は未だエアマックスシリーズがストリートで支持を得ていたとは言い難く、ファッションシーンで注目を浴びたのは翌年リリースのエアマックス91以降。そうした事情もあってか、エアマックス90を集中的に展開することにより一定のポピュラリティを醸成する戦略だったのではないだろうか。事実、’00年代半ば以降のエアマックス90はより一層バリエーションを拡げ、ハイブリッドシリーズが台頭した時代にもその多様性を発揮し大いに重宝された。

そうして現在では、エアマックス1と共に初期シリーズの代表作として広く認知され、ライフスタイルカテゴリーには欠かせない定番モデルとしてのポジションを確立したエアマックス90。その現行モデルがこちら。オーバーレイの層を重ねたメッシュとレザーのコンビアッパーやマキシマムボリュームエアの存在を際立たせたエアウィンドウなど伝統的なフォルムを受け継ぐエアマックス90エッセンシャルズのラインナップだ。オリジナル発売当時のトレンドを反映し、エアウィンドウやTPU製のアイレットに蛍光色を挿すカラーパレットは未だ健在。かたや、現代のトレンドを意識したトーナルカラーもフォローする。

1990年……スニーカーがレトロからモダンへ転換する端境期にデビューしたエアマックス90は、移りゆく時代の先駆けとして、また進化するエアマックスの象徴として、今後も唯一無二の存在であり続けるのだろう。

 

 

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2003年リリースのスネークスキンの型押しレザーを復刻したエアマックス90″パイソン”。ダークグレーのヘビ柄を基調にモノトーンで配色したリミテッドエディションは往時のスタイルを踏襲した完成度の高いレプリカ。

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ブラックレザーに緑がかったリアルなスネークスキンの型押しレザーを切り替えた”グリーンパイソン”は、オリジナルの”パイソン”からインスピレーションを得たニューカラー。エアマックス90の汎用性を活かした好例。

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レザー、テキスタイル、シンセティック製のアッパーとより大きく進化したビジブルエア搭載のソールユニットがクラシックな90年代のスタイルを受け継ぐエアマックス90エッセンシャル。白地にパープルとレッドの挿し色。

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レザー、テキスタイル、シンセティック製のアッパーとより大きく進化したビジブルエア搭載のソールユニットがクラシックな90年代のスタイルを受け継ぐエアマックス90エッセンシャル。オリーブベースにチームオレンジの挿し色。

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レザー、テキスタイル、シンセティック製のアッパーとより大きく進化したビジブルエア搭載のソールユニットがクラシックな90年代のスタイルを受け継ぐエアマックス90エッセンシャル。ウルフグレーをベースにピンクとボルトの挿し色。

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レザー、テキスタイル、シンセティック製のアッパーとより大きく進化したビジブルエア搭載のソールユニットがクラシックな90年代のスタイルを受け継ぐエアマックス90エッセンシャル。マットとグロスが共存するトリプルブラック。

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レザー、テキスタイル、シンセティック製のアッパーとより大きく進化したビジブルエア搭載のソールユニットがクラシックな90年代のスタイルを受け継ぐエアマックス90エッセンシャル。マットとグロスが共存するトリプルホワイト。

 

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岸 伸和

Nobukazu Kishi Exclusive


  1972年生まれ、神奈川県出身。雑誌『Boon』(祥伝社) にてライターとして活動を開始。90年代のスニーカー全盛期には同誌のスニーカー特集や別冊の多くを担当、以降ライフワークの一環としてスニーカーを嗜んでいる。近年はアパレルブランドのカタログやWEBコンテンツの制作ほか、ブランドやクリエイターの活動をアーカイブした書籍を手掛ける。

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Web:https://undefeated.jp/

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