NIKE AIR HUARACHEDD1068-100

ミッドソールからアッパーへ―
テクノロジー競争と天才シューズデザイナーの閃きによって生まれた傑作ランニングシューズ。

ミッドソールからアッパーへ―
テクノロジー競争と天才シューズデザイナーの閃き
によって生まれた傑作ランニングシューズ。

ミッドソールからアッパーへ
テクノロジー開発の軌跡
ミッドソールからアッパーへ
テクノロジー開発の軌跡

航空エンジニアであったFrank Rudyによって開発された、ポリウレタンプラスチックに封入した不活性ガスによる画期的なクッショニングシステムをNIKEが採用し、「AIR」として1978年にランニングシューズAIR TAILWINDに搭載以来、NIKEの看板ともいえるクッショニングシステムとして多くのシューズに用いられてきた。1987年、NIKEにとってもシューズ界にとってもエポックメイキングなモデルがリリースする。今や天才的シューズデザイナーとして名をはせるTinker Hatfieldによってデザインされ、現在も続くシリーズとしてリリースされ続けるモデルの初代となったAIR MAX 1である。パリを訪れた際、ポンピドゥーセンターのモダンなデザインからインスピレーションを得、クッショニングシステムであるAIRを露出させる画期的なデザインを表現し、以降のAIR MAXをはじめとする多くのAIRを搭載するシューズに適用された。

1980年代中期から後期にかけて各社で独自のクッショニング開発が盛んに興り、1989年、Reebokの発表したThe Pumpシステムに対抗するかたちで、NIKEはかかと部分から専用チューブを使いエアを注入し足首のフィット感を調節する新テクノロジーAir Bladderシステムを搭載したバスケットボールシューズAIR PRESSUREを発表。これを機にアッパーのテクノロジー競争がはじまると、以降NIKEもアッパーテクノロジー開発に注力していくこととなる。

インナーブーティ搭載の
HUARACHE FIT誕生

Tinker Hatfieldによってデザインされた名作の中でも一際異彩を放つモデルがある。1991年にTinker Hatfieldによって生み出されたAIR HUARACHEである。ミッドソールにはAIRを搭載し、特徴的なヴィジュアルを演出するアッパーには、メキシコの伝統的な編み込みサンダルであるHUARACHE(ワラチ)、そして水上スキーの際に着用するNEOPRENE素材のシューズからインスパイアされたDynamicfit Inner Sleeve通称Huarache Fitとして知られるインナーブーティを搭載。NEOPRENE素材を用いたシュータンとライニングが一体化したブーティ形式のフィッティングシステムであるHuarache Fitは独特の構造により高い足へのフィット性向上に寄与し、足を履き入れるうちに、足と一体化したかと感じるほどである。素足に近い履き心地をテーマとした近未来的なデザイン、当時画期的なフィッティングテクノロジーと丸みを帯びた独特なシルエットは一線を画す存在に。

様々なカテゴリーへ波及する
傑作AIR HUARACHE

このAIR HUARACHEは発売されると好調なセールスを叩き出し、NIKEはHuarache Fit SystemをAIR HUARACHE以外にも搭載・適用していく。同年1991年にはアウトドアカテゴリーであるACG(All Condition Gear)よりリリースされたAIR MOWABB、翌1992年にはクロストレーニング用シューズであるAIR TRAINER HUARACHE、同年1992年のバスケットボールシューズ、AIR FLIGHT HUARACHEなど、ランニングシューズから始まり、多くのカテゴリーの垣根を越えたシューズへとそのフィッティングシステムは活用されることとなった。

今年2021年に初リリースよりちょうど30年の節目に当たるAIR HUARACHE。稀代の天才シューズデザイナーによって産み出されたNIKEのランニングシューズの雄は、今改めて注目すべき傑作ハイテクノロジーシューズなのである。

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