PUMA SUEDE VTG374921-06

ストリートシーンに愛された“名前のない”傑作シューズ。

ストリートシーンに愛された“名前のない”傑作シューズ。

ダスラー兄弟が袂を分かち
「PUMA」設立へ
ダスラー兄弟が袂を分かち
「PUMA」設立へ

1924年、Adidasの創業者であるAdolf Dasslerの兄であるRudolf Dasslerは弟のAdolfとドイツ南部ニュルンベルク近郊のヘルツォーゲンアウラッハにて靴製造会社であるダスラー兄弟製靴工場(Gebrüder Dassler Schuhfabrik)を設立。彼らの母親が使っていた洗濯室で始まったこの新たな事業を行うにあたって、主に社交的なRudolfが営業、製靴技術に秀でたAdolfが生産を担当。1936年、ベルリンにて開催される夏季オリンピックにスーツケースいっぱいのスパイクを携えて、アメリカ出身の陸上競技選手であるJesse Owensに接触、同社のスパイクを着用するように口説いたという。この大会にてJesseは男子短距離・跳躍種目のそれぞれに優勝し、金メダルを4つ獲得という偉業を達成した。事業は次第に波に乗り、第二次世界大戦前には年間20万足の靴を販売するほど好調に走り出していく。

1948年、RudolfとAdolfの兄弟二人は袂を分かち、ダスラー兄弟製靴工場の資産・工場・設備などは兄弟間で細かく分割され、弟のAdolfは愛称のAdiと名字の最初の3字を合わせた社名のAdidas、兄Rudolfは名前のRuとDasslerのDaを合わせてRudaという会社を設立、後すぐにPUMAと社名を改める。この出来事はシューズ愛好家に留まらず、世界中に有名なエピソードとして広く知られる。

サッカーにおいてはPeléやJohan Cruijffといったトッププレイヤーたちとの契約によって知名度を向上させたPUMAは、弟の創業したAdidasとともに世界レベルのアスリートから愛される存在となり、スポーツカンパニーとしてその地位を不動のものとしていく。

トレーニングシューズから始まり
ストリートシーンへ

PUMAにとって代名詞ともいえる傑作シューズSUEDEは1960年代にリリースされたトレーニングシューズに端を発するモデルで、同社を代表する存在として知られる。SUEDEの誕生には、1973年にバスケットボールプレイヤーのWalter “Clyde” Frazier Jr.によってオーダーされたカスタムメイドシューズ、後にはシグネチャーシューズとしてリリースされることとなるCLYDEが深く関わってくる。1979年までの6年間、少しずつアップデートを重ねながら販売されたCLYDE。当時ファッションアイコンとしても高い人気を誇っていたFrazierが着用したCLYDEはアメリカで大人気を博し、工場を西ドイツから旧ユーゴスラビアへと移動するほどのものであった。1979年にFrazierとの契約が終了すると、以降CLYDEのロゴをなくしたこのスウェード製シューズは同時に名前をなくし、モデル名がないこのシューズは品番を商品名とする「90681 PUMA」となる。

1980年代に入ると、当時黎明期であったヒップホップシーンにて脚光を浴びることとなる。今やレジェンドであるRock Steady Crewなどのブレイクダンサー、グラフィティライターが多数出演する映画「WILD STYLE」で履かれ、その個性的なファットシューレースを使った履きこなし方は話題を呼び、New York発のグループ、Beastie BoysやプロスケーターのScott Bourneなど各界のアーティストや著名人に履かれることでオールドスクールヒップホップシーン、スケートシーンなどのサブ・カウンターカルチャーやファッションアイコンに多大な影響を及ぼし、名前のないモデルであったシューズはいつしか「PUMA SUEDE」と呼ばれるようになり、今では世界的定番モデルとして多くの人々に認知されている。

発売から50年を経ても
愛される名作シューズ

今作PUMA SUEDE VTGは1970年代後半から1980年代中盤までユーゴスラビアで生産されていた「90681」のスペックをベースに、オリジナルのディテールに出来る限り近づけたクラシックかつオーセンティックなモデル。短い爪先、ローエッジのシュータン構造、セメント製法と呼ばれる接着剤でアウトソールを張り付ける製法などオリジナルを踏襲しつつ、上質なプレミアムスウェード素材を使用し、クッショニングに優れたインソールを用いることでさらにアップデートされた一足に仕上がっている。

ストリートシーンに愛された名作シューズは、現在も履くシーンやトレンドに左右されることのないオーセンティックモデルでありPUMAの代名詞的モデルとしてその名を知らしめている。

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